「5年くらい前に作ってもらって、そのままです」
これも、よく聞く話です。見た目はちゃんと表示されているし、困っていることもない。実際、それで問題なく動いているサイトもたくさんあります。
では、外から見るとどうなのでしょうか?
気になったので、常陸大宮市内の事業者のホームページ68件を、外から調べてみました。3件に1件(22件)で、何かしらの古さが見えました。
調べ方と、見えたことを書きます。
どうやって調べたか
2026年10月の初めに、インターネットで公開されている市内の事業者の一覧から、自社サイトがあるものを集めました。大手やチェーン店を除いた68件です。
各サイトに1〜2回アクセスして、ページの作りを読み取るプログラムで調べました。人が中を見たわけではありません。管理画面にも入っていません。
見たのは次の3つです。
- https(鍵マーク)で安全に開けるか
- スマホ対応しているか(スマホ用の設定が入っているか)
- 作った道具が古すぎないか
見えたこと
見えたこと | 件数 |
|---|---|
鍵マークで開けない・警告が出る | 12件 |
スマホ対応していない(スマホ用の設定がない) | 12件 |
作った道具が古い(ホームページビルダー5件・2021年版のWordPress 2件) | 7件 |
そもそも開けない | 1件 |
どれか1つ以上 | 22件(32%) |
一つずつ、何が起きているのかを書きます。
鍵マークで開けない
ブラウザのアドレス欄に「保護されていない通信」と出る状態です。
お客さんから見ると、入口に「ここは危ないかもしれません」と貼り紙がしてあるのと同じです。問い合わせフォームがあるサイトだと、入力をやめてしまう人もいると思います。
これは、SSLという証明書を入れれば直ります。多くのレンタルサーバーでは無料で入れられます。
スマホ対応していない
パソコン用の画面を、そのまま小さく縮めて表示している状態です。文字が小さく、指で拡大しないと読めません。電話番号も押しにくい。
Googleは、スマホでの見え方を基準に検索の順位を決めているそうです。つまり、スマホで読みにくいサイトは、検索でも見つかりにくくなります。
作った道具が古い
ホームページビルダーは、パソコンにインストールして使うホームページ作成ソフトです。10年以上前のサイトに多く、スマホ対応が後から入れにくい作りになっていることが多いです。
WordPressは、更新を止めると、古い部品のすき間から改ざんされることがあります。見た目は変わらないまま、検索エンジンにだけ別のページが見えている、という形もあるそうです。
サイトの裏側で動くPHPという仕組みも同じです。10月にPHPの大きな脆弱性が発表されたとき、同じ68件を見直したら、公式の直しが出ない古い版のままのサイトが3件ありました(PHPの脆弱性「php2shell」、うちのホームページは大丈夫?)。
外から見えないこと
ここは正直に書いておきます。
症状があるからといって、そのお店が困っているとは限りません。常連さんと電話で商売が回っているなら、サイトが古くても大きな問題はないはずです。
もうひとつ、外から見えないのが「鍵を誰が持っているか」です。
サーバーやドメインの契約者が、前の制作会社のままになっていることがあります。その場合、制作会社と連絡がつかなくなると、直したくても誰も触れない状態になります。これは中を見ないと分かりません。
いま自分のサイトを確認する方法
3分でできる自己点検です。
- スマホで自分の店名を検索して、出てきたサイトを開く
- アドレス欄に「保護されていない通信」と出ていないか見る
- 文字を拡大しなくても読めるか、電話番号をタップして発信画面になるか
- 営業時間とお知らせが今のものか
- サーバーとドメインの契約者が誰か、自分で答えられるか
5つめで手が止まった方は、少し気にかけておいたほうがいいと思います。
直すか、作り直すか
直したほうが安い場合と、作り直したほうが早い場合があります。
目安はこんな感じです。
- 鍵マークだけなら、直すほうが安い
- スマホ非対応とホームページビルダーは、作り直しになることが多い
- デザインが気に入っていて、中の構造が生きているなら、直して使う
うちでは、他社が作ったサイトの場合、最初に引き継ぎ調査(33,000円・税込)をしています。鍵がそろうか、今の状態、直すか作り直すかを調べてお伝えします。3か月以内に作り直しをご依頼いただいた場合は、調査費を制作費から全額差し引きます。
古いサイトが悪いわけではありません。何年もお店を支えてきたサイトです。ただ、表から見えないところで少しずつ古くなっていて、あるとき突然止まることがあります。
止まる前に、一度だけでも中を見ておく。それで十分だと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。