※この記事にはアフィリエイトリンク(エックスサーバー)を含みます。実際に自分で使っているものだけを紹介しています。
先に、自分が少数派だという話から書きます。
日本のWordPressテーマの人気ランキングを見ると、上位はこうなっています。
順位 | テーマ | 使用サイト数 |
|---|---|---|
1位 | SWELL | 9,554 |
2位 | Cocoon | 5,682 |
3位 | Lightning | 3,709 |
… | ||
11位 | Hello Elementor(Elementor用テーマ) | 569 |
うちが使っているElementor向けのテーマは11位。1位のSWELLの17分の1です。
日本では、SWELLやCocoonのようなブログ向けの国産テーマが主流です。記事が書きやすくて、装飾のパーツが最初から揃っている。ページビルダーを別に入れる必要もありません。
それでもうちは、WordPressで作った10本すべてをAstra+Elementorで組んできました。理由を書きます。
なお、うちは新規制作ではもうWordPressを使っていません。いまは静的なHTMLとPHP、microCMSという構成に移りました。理由は別の記事に書いています。保守は続けているので毎月触ってはいますが、これは「制作をご依頼ください」という記事ではありません。ご自身でWordPressサイトを作る方に向けた話です。
そもそも作っているものが違う
これが根本だと思っています。
先に断っておくと、うちはSWELLもCocoonも使ったことがありません。 中身の良し悪しは評価できません。
どちらも記事を書く人のためのテーマとして知られています。ブログやアフィリエイトサイトで強い。日本語の情報量は、Astraとは比べものにならないほど多い。
一方で、うちが作ってきたのはお客様のお店や会社のサイトです。
- トップページの構成が案件ごとにまったく違う
- 「ここに料理写真を3枚、その下に地図」といった要望が個別に来る
- 記事機能はほとんど使わない(お知らせが月に数回あるかどうか)
こういう作り方だと、テーマが持っているデザインが逆に邪魔になります。テーマの型に合わせるのではなく、白紙から組みたい。
ブログを作るのか、お店のサイトを作るのか。ここで選ぶものが変わります。
うちが作ってきたもの

10本のうち、掲載の許可をいただいた3件です。
飲食店、まちづくり会社、一般社団法人。ほかにコワーキングスペース、農園のオンラインショップ、英語サイトがあります。業種がばらばらで、レイアウトの共通点がほとんどありません。
この作り方をするなら、テーマは軽くて何も持っていない方がいい。
理由1:テーマ自体が何もしないこと
多機能なテーマは、たくさんのデザインパターンを持っています。ヘッダーの型が20種類、スライダーが標準装備、アニメーションも入っている。カタログを見ると魅力的です。
ただ、使わない機能のコードも一緒に読み込まれます。
CSSとJavaScriptは、そのページで使っているかどうかに関係なく、テーマが用意した分だけ届きます。表示を速くしようとすると、まずそれを削る作業から始まることになる。
Astraはその逆で、ほとんど何も持っていません。だから引き算から始めなくていい。デザインは自分で足していく前提です。
「機能が少ない」ではなく「余計なものが載らない」と考えると、選ぶ理由になります。
理由2:ページビルダーと取り合いにならない
Elementorのようなページビルダーを使うと、よく起きるのがテーマ側とビルダー側でレイアウトの取り合いです。
テーマが「コンテンツ幅は1200pxまで」と決めていて、ビルダーで全幅のセクションを作ろうとすると、なぜか左右に余白が残る。仕方なくCSSで打ち消す。今度は別のページで崩れる。
Astraだと、この手のぶつかり合いがほとんど起きません。テーマ側は器だけ用意して、中身はビルダーに任せるという分担がきれいに成立します。
同じ会社(Brainstorm Force)がElementor向けのアドオンも作っているので、相性を意識して設計されているのだと思います。
うちの組み方は、こうしています。
- ヘッダー・フッター・投稿の見た目 … テーマ側で決める
- 各ページの中身 … Elementorで作る
この分担にしておくと、あとで別の人が触るときにも分かりやすいです。
理由3:子テーマを作りやすい
案件によっては、テンプレートに手を入れる必要が出てきます。うちも10本のうち2本で子テーマを作りました。
子テーマを作るときに大事なのは、親テーマの更新で壊れないことです。Astraはテンプレートの構造が素直なので、必要な部分だけを上書きしやすい。
判断の基準はこうしています。
- CSSの上書きだけで済むなら、子テーマは作らない(カスタマイザーの追加CSSで足りる)
- PHPのテンプレートに手を入れるなら、子テーマを作る
先に子テーマを作ってしまう方が多いですが、使わないなら作らない方が管理が減ります。
正直に書いておきたいこと
Elementorのシェアは、世界全体で見ると2023年の56%をピークに下がり続けています。WordPress標準のブロックエディタが伸びているためです。
日本ではもともと少数派で、しかも世界的にも押されている。「これからも安泰」とは言えません。
うちが使い続けているのは、10本作った時点で作業の型ができていて、乗り換えるコストの方が大きいからです。それ以上の理由はありません。
これから始める方で、ブログや記事中心のサイトを作るなら、素直にSWELLやCocoonを選んだ方がいいと思います。日本語の情報が圧倒的に多く、困ったときに調べればすぐ出てきます。
Astra+Elementorが向いているのは、案件ごとにレイアウトを一から組む必要がある場合です。そこだけです。
Astra Proは必要か
そのうえで、Astraを使う場合の話です。
無料版で足りる案件は、けっこうあります。 うちが作った10本のうち、いくつかは無料のままで運用しています。
有料版(Astra Pro)が要るのは、この2つが欲しくなったときです。
- ヘッダーとフッターを細かく組みたい(複数の要素を並べる、スマホだけ配置を変える等)
- 投稿一覧・投稿ページのレイアウトを変えたい
逆に言うと、ヘッダーがシンプルで、ブログの見た目にこだわらないなら、無料版のままで最後まで行けます。
最初から買わずに、無料で作ってみて、足りなくなったら足す。 これがいちばん無駄がないと思います。
Astra Proはサブスクリプションですが、買い切りプランもあります。長く使うなら買い切りの方が結果的に安くなります。
一緒に使っているプラグイン
10本作ってきて、だいたい入れているものです。
Elementor Pro … ヘッダー・フッター・投稿テンプレートを作るために、実質必須になります。無料版だとページの中身しか作れません。
EWWW Image Optimizer … 画像を自動で軽くしてくれます。入れるだけで効くので、ほぼ全案件に入れています。
案件によって足すもの
- JetEngine … カスタム投稿タイプと、その動的な表示を作るとき
- Unlimited Elements … Elementorのウィジェットを増やしたいとき
- Site Kit … Google Analytics と Search Console を繋ぐとき
そして、これがいちばん大事だと思っているのですが、プラグインは少ないほど速く、壊れにくいです。
新しく何かを足したくなったとき、「テーマとElementorだけでできないか」を先に考えるようにしています。だいたい半分くらいは、プラグインなしでできます。
サーバーはどうするか
テーマの話から少し外れますが、聞かれることが多いので書いておきます。
WordPressは、サーバーの性能がそのまま表示速度に出ます。安いサーバーで動かすと、テーマを軽くしても頭打ちになります。
うちは自社サイトも、お客様のサイトもエックスサーバーで動かしています。2018年に個人のブログを始めるときに契約して、2021年の開業からは本格的に使っています。 その間、表示が遅くて困ったことがありません。
※アフィリエイトリンクを含みます。
エックスサーバー(公式サイト)
事業用のサイトなら、法人向けのプランを選んでおくと安心です。障害時の対応が違います。
まとめ
日本ではSWELLが1位で、うちが使っているElementor用テーマは11位。少数派であることは事実です。
それでも10本作ってきて、テーマを変えたくなったことは一度もありませんでした。理由は「優れているから」ではなく、作っているものに合っているからです。
- ブログや記事中心のサイト → SWELL・Cocoonなど国産テーマ
- 案件ごとにレイアウトを一から組む → Astra+Elementor
テーマ選びは「何ができるか」で選びたくなりますが、「何を作るのか」から逆算すると外しにくいと思っています。
ご自身で作られる方の参考になれば幸いです。