ホームページの制作会社を変えたい、解約したいと思ったら、先に手元に集めるものが5つあります。ドメイン、サーバー、管理画面の鍵、原稿と写真、Googleまわりのアカウントです。
もし今日、いまの制作会社と連絡がつかなくなったら、自分のホームページを直せる人はいるでしょうか?
制作会社を変える理由は、いろいろです。担当の方が辞めた、料金を見直したい、作り直したい。どちらが悪いという話ではないことも多いと思います。
ただ、順番を間違えると困ります。解約してから「あれがない」と気づいても、取りに行く先がなくなっているからです。
解約の前に、なぜ「集める」が先なのか
引っ越しにたとえると分かりやすいです。
部屋の鍵を返してから、押し入れに荷物を忘れたと気づいても、もう入れません。ホームページも同じで、契約が終わると、サーバーの中身が消されることがあります。
なので順番は、集める → 新しい依頼先に見てもらう → 新しいほうで動くのを確かめる → 解約です。解約はいちばん最後です。
ホームページの引き継ぎで集めるもの5つ

1. ドメイン(ホームページの住所)
「example.com」の部分です。誰の名義で、どこの会社で取っていて、いつ更新が来るのか。ここを最初に確かめます。
ドメインは住所なので、これさえ手元にあれば、建物(サーバー)を建て替えても同じ住所でお店を開けます。逆に住所を失うと、名刺やチラシに刷ったアドレスが全部使えなくなります。
もうひとつ。そのドメインでメールを使っているなら、メールも一緒に引っ越しになります。info@〜のようなアドレスです。ここを忘れると、サイトは動いたのにメールが届かない、ということが起きます。
2. サーバー(ホームページが置いてある建物)
サーバーが誰の契約なのかも確かめます。
これは制作会社によってまちまちです。うちも、お客様から指定がなければ私の名義のサーバーに載せています。理由は「ホームページのサーバーは誰の名義?」に書きました。
制作会社の名義のサーバーに載っている場合は、建物ごと受け取ることはできません。中身(データ)を写して、新しいサーバーに移す作業が要ります。
3. 管理画面の鍵(ログイン情報)
WordPressなら、管理画面に入るためのユーザー名とパスワードです。
このとき、どの権限のアカウントかも見てください。WordPressには「管理者」「編集者」などの段階があります。編集者の鍵だけもらっても、部品の更新や引っ越しの作業はできません。
4. 原稿・写真・ロゴの元データ
サイトに載っている写真は、表示のために小さく縮めてあることが多いです。チラシや作り直しに使うなら、元の大きさのデータがほしいところです。
ロゴも、画像ではなく元のデータ(拡大しても荒れない形式)があると、あとが楽です。
5. Googleまわりのアカウント
見落とされやすいのがここです。
- Googleビジネスプロフィール(Googleマップに出るお店の情報)
- Googleアナリティクス(アクセスの数を見る道具)
- Search Console(どんな言葉で検索されているかを見る道具)
これらが、制作会社のGoogleアカウントで作られていることがあります。正直に書くと、うちが保守でお手伝いしているお店のアクセス解析も、私のアカウントで作っています。
アカウントごと渡せなくても、お店の方を「オーナー」として追加すれば引き継げます。解約の前に、自分のアカウントで中が見られるかを確かめておくと安心です。
契約書で見ておきたいところ
集めるのと一緒に、契約書も読み返しておきます。
- 最低利用期間と、解約は何か月前に伝えるか
- デザインや文章の権利が、どちらにあるか
- 月額で「作ったサイトを貸している」形になっていないか
- 有料のテーマや部品(プラグイン)の名義が誰か
3つめは、作った費用を月々の支払いに含めている契約のことです。この形だと、解約するとサイトも返すことになる場合があります。悪い仕組みではありませんが、知らずに解約すると驚きます。
4つめは、うちにも当てはまる話でした。WordPressで作ったサイトの有料の部品は、私の名義のライセンスで動いていました。2026年の秋にその部品をやめると決めて、作ったサイトを1本ずつ片づけています。名義が制作会社のものだと、会社を変えたとたんに部品の更新が止まることがあります。
制作会社の変更は、どの順番で進める?

うちで他社が作ったサイトをお預かりするときは、最初に「引き継ぎ調査」をしています(33,000円・税込)。
- サーバー・ドメイン・管理画面の鍵がそろうか
- いまのサイトの状態(古い部品、表示の崩れ、スマホでの見え方)
- 直して使い続けるか、作り直したほうが早いか
この3つを調べて、結果をお伝えします。鍵がそろえば、そのまま保守(月額11,000円〜)に移れます。
うちに限らず、新しい依頼先には解約の前に一度見てもらうのがおすすめです。鍵が1つ足りないだけで、引っ越しの作業がまるごと止まることがあるからです。
そのうえで、新しいほうでサイトが動くのを確かめてから、ドメインの向き先を切り替えて、最後に前の会社を解約します。
うちでも、他の会社が作ったサイトを引き継いだことがあります。いま保守でお手伝いしている飲食店のサイトで、もとはSTUDIOというサービスで作られていました。ドメインをうちで管理できるように移して(移管といいます)、見た目はそのままに作り直しました。
STUDIOやWixのようなサービスで作ったサイトは、中身をそのまま別の場所へ持ち出せません。サービスから引っ越すときは、作り直しになると思っておいてください。
連絡がつかない・渡してもらえないときは
ドメインやサーバーの会社に、持ち主として相談する道があります。ただ、名義が制作会社になっていると、本人確認が通らないことがあります。
正直に言うと、ここから先は「ケースによる」としか言えません。契約の話がこじれているなら、弁護士など専門の方に相談するのが確実です。
外から見て分かることもあります。サイトが何で作られているか(調べ方は「うちのホームページは何で作られている?」に書きました)、ドメインがいつまで有効か。分かる範囲で調べるだけなら、うちでもお手伝いできます。
解約は、自分のサイトを知るきっかけ
制作会社を変えるのは、気が重い作業だと思います。
でも、集めた5つが手元にそろうと、自分のホームページがどこにあって、誰が何を持っているのかがはっきりします。これは、会社を変えても変えなくても、持ち主が知っておいてほしいことです。
解約を考えていなくても、5つのうちいくつ手元にあるか、一度だけ数えてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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